クレジットカード審査とは

管理人はクレジットカード会社で審査業務を担当したことがあります。その経験から言えることはクレジットカード審査はそれほど心配する必要はないということです。融資の審査と違って年収も自己申告で、支払い能力に関してはそれほど厳しい審査は行われません。なぜかというと一般カードであれば、最低10万円の利用枠からクレジットカードが発行されるからです。10万円であれば分割を利用すれば毎月1万円程度支払える能力があれば十分ということになります。もちろんゴールドカードなどグレードの高いカードを目指す場合にはそれなりの年収や属性が必要です。しかし一般カードをとりあえず利用できればいいという場合には、審査はそれほど難しくないと考えていいでしょう。

審査の流れ

まずはクレジットカード申込書に正確に記載することが必要です。審査ではこの申込書に記載されている内容を中心に調査が行われます。記述内容が正確でなければ結果にも影響します。勤務年数や居住年数は長いほうがいいといっても、虚偽記載をすればその後カードが作れなくなることもあるので、数字の水増しはしないようにしましょう。この申込者がクレジットカード会社に届いて初めて審査が開始されます。

申込書の記載内容はカード会社のコンピュータ内にデータとして取り込まれます。このときに過去の利用実績と照らし合わせて、申込者の利用実績を抽出します。氏名・生年月日・住所など基本属性が間違っていると、第三者の情報と一致してしまう可能性があるので申込書の記載は正確にしないといけないのです。利用実績で過去に支払遅延があるとその段階で審査以前に却下と判断されます。その場合却下状と呼ばれているお断りの文書が送付されます。

利用状況に問題がなければ通常の流れで調査が行われます。調査といっても申込書の記載内容が過去の利用と矛盾していないか、収入金額が勤務先、勤務年数などと比べてかけ離れていないかというチェックが中心です。過去に利用があって正常に支払が続いていたり、遅れなく完済していたりすると審査上は有利になります。年収などは自己申告なので、最も裏付けとして信用できるのは過去の利用状況なのです。

利用実績には社内はもちろんほかのクレジットカード会社の情報も参照されます。2010年6月からは貸金業法改正によって設置された指定信用情報機関の制度が稼動しています。具体的にはクレジット系のCICと消費者金融系のJICCが会員情報の交流を行っているのです。つまり消費者金融を利用した記録も参照されることになります。以前のように業種が違っていれば利用実績が参照できないということはなくなりました。

こうして申し込み記載内容と利用実績が問題なく支払能力もあると判断されるとクレジットカードが発行されるのです。

審査項目

クレジットカード審査ではどういった項目をチェックするのか気になるところですが、下に簡単に解説をしているので項目別にチェックしてみてください。

  • 基本属性・・・氏名、住所、電話番号、生年月日といった個人を特定する項目を基本属性と呼んでいます。この記載に間違いがあると正確な審査が行われないことになるので注意しましょう。
  • 居住形態・居住年数・・・自己所有やアパートといった居住形態や居住年数は安定性を図る項目です。自己所有の自宅に長く居住しているほど安定性が高く審査には有利ですが、アパートでも居住年数が長ければ一般カードでは問題ありません。
  • 勤務先・勤務年数・・・これはもちろん勤務年数が長いほど有利です。勤務先に関しては一部上場企業に勤務している必要はありません。一般カードの審査の場合は勤務先よりも勤務年数が重要になります。
  • 年収・・・もちろん高いほど審査上は有利になりますが、自己申告なのであまり年収の金額は当てにできないというのが実情です。しかし200万円程度は必要でしょう。昔シティクリアカードというクレジットカードが年収150万円から受付していましたが、今では発行中止になっています。
  • クレジットヒストリー・・・過去の利用実績のことです。クレジットカードに限らず融資やショッピングクレジットも含めた利用実績です。社外の情報は個人信用情報機関に登録されているデータを参照します。支払遅延が過去にあれば審査通過は難しいでしょう。

却下された場合

万一、クレジットカード申込が却下された場合はまず最初に入会基準を確かめて見ましょう。最近のカードは特に入会条件が複雑なものが多いので、年齢や年収などが基準に達しているか確かめる必要があります。それでも問題がなければ下記のケースが考えられます。

  • 過去の利用・・・過去にクレジット関係の支払遅延があれば審査は通過しません。個人信用情報機関には5年間登録されるので、5年以上間を空けてから再度申込するしか方法はありません。ただし、支払遅延をしたクレジット会社への申込はあきらめたほうがいいでしょう。
  • 与信オーバー・・・支払遅延がなくても一定以上の残高があればそれ以上は新規の審査では却下されます。カードの枚数というよりも利用枠の金額で判断されるので、使っていないカードは解約する必要があります。もしくは残高が一定以上減少するまで申込は控えましょう。
  • 申込件数・・・一度に複数のクレジットカード会社に申込をすると却下されることがあります。申し込み記録はヶ月間保存されているので、半年以内に複数の申込をするのは避けたほうがいいでしょう。

割賦販売法改正

2010.12から割賦販売法改正が全面的に実施される。これによってクレジットカード審査にも大きな影響があるので大きな変更点を解説します。改正によってカード会社には「支払可能予定額」を調査することが義務付けられています。この金額を超えて割賦利用はできなくなるのです。割賦利用はクレジットカードの支払い方法のうち、1回払いを除くすべてが対象となるので、場合によっては100万円の利用枠があっても、80万円しか分割利用ができないということになりかねません。

改正法ではこの審査を新規申込時とカード更新時、増枠申請時に行うことを義務付けているので、既存のクレジットカードに関しては次の更新までこうした審査は行われません。しかし、タイミングによっては改正後すぐに更新時期となることもあるので、今のうちに知識として身につけておくといいでしょう。支払可能予定額は年収、生活維持費、年間支払予定額によって決定し、計算式は下記のとおりです。

(年収-生活維持費-年間支払予定額)×90%

年収は申込書に記載された自己申告金額で、証明する必要はありません。生活維持費は下の表を参照してください。年間支払予定額は他社の利用も含まれるので注意が必要です。これらの数字にさらに90%をかけた金額が割賦利用できる金額の上限となります。

4人世帯 3人世帯 2人世帯 1人世帯
持ち家あり 200万円 169万円 136万円 90万円
持ち家なし 240万円 209万円 177万円 116万円

具体的に年収400万円の4人世帯持ち家なし、年間支払予定額70万円として計算してみると次のようになります。

(400万-240万-70万)×90%=81万円

これが割賦利用できる上限ですが、このほかに従来のクレジットカード利用枠が存在しています。カード利用枠は従来どおりに決定され、新たに上記の計算をして割賦利用できる枠を決めることになるのです。これは新規申込でも更新時でも同じです。カード利用枠よりも上記の金額が上回っていれば、今までどおりにクレジットカードが利用できますが、もし利用枠を下回ると分割利用に制限がかかることになります。つまり上記の数字であれば50万円の利用枠のカードでは今までどおりですが、100万円の利用枠であれば割賦利用は81万までに制限されることになるのです。

注意点としては今まで以上に申込書の記載には正確を心がけ記載漏れがないようにしないといけなくなる点です。年収はもちろんですが、家族構成欄も重要になります。家族構成がわからない場合は生活維持費は最高の240万円が適用されるからです。すでにクレジットカードを持っている場合には申込書の訂正はできませんが、割賦利用が制限されるという通知がきたらクレジットカード会社に修正の申請をする道があるようです。

クレジットカード審査の詳細は姉妹サイトをご覧ください⇒クレジットカード審査

クレジットカード一口メモ

クレジットカード審査で却下される理由で多いのは過去の支払遅延やネガ登録、勤務年収や収入の不足、不安定などです。クレジットカード会社がカード会員に求めていることは、定期的に利用して支払遅延がないことです。そのため安定した収入があるかどうかを判断するのが審査です。

クレジットヒストリーはクレジットを利用した過去の実績のことです。これは実際に利用した記録なので、申込書に記載されている自己申告の年収などよりは信ぴょう性があります。いくら高い年収が記載されていても過去に支払遅延があれば審査は通らないのです。

実際に審査担当として経験したことですが、医師といった社会的地位が高い人でも却下された事例があります。それはやはり過去の利用状況が良くなかったからです。年収が高くてもそれ以上に出費が多いケースや支払観念がないケースもあります。審査ではクレジットヒストリーが最も申込者の返済能力を反映しているのです。

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